ハロウィンの起源のひとつはケルト民族のお祭りです。
ケルトの暦の新年は冬の始まりにあたる11月1日です。
前夜の10月31日の日没~11月1日の日没まで、サウィン祭という収穫を祝うお祭りを開催しました。
また、この日は死後の世界との扉が開き、先祖の霊が帰ってくると信じられていました。
日本でいえばお盆、秋祭り、大晦日が一度に来るようなものだったのです。
そして先祖の霊だけでなく、悪魔や魔女、さまよえる魂なども死後の世界からやってきます。
人々は、それらと同じ格好に仮装して仲間だと思わせ身を守りました。
ジャック・オー・ランタン
サウィン祭で行われる焚き火の行事にちなみ、かぼちゃをくり抜いた中にロウソクを立てた「ジャック・オー・ランタン」を家の戸口に飾ります。
元々はカブで作られていましたが、アメリカではかぼちゃの方が手に入りやすかったために置き換わったのです。
トリック・オア・トリート
子ども達が仮装をして「トリック・オア・トリート」と言いながら家々をまわりお菓子をもらうイベント。
子ども達が食べ物を集めて回る風習は古くからありましたが、1920年代に初めてこの言葉が登場し、徐々にアメリカ全土へと広まっていきました。
日本のハロウィン
1970年代にキデイランド原宿店がハロウィン関連商品の販売を開始。
1983年には販売促進の一環として日本初のハロウィン・パレードが開催されました。
1992年、ナムコ・ワンダーエッグで「ワンダーハロウィンパーティー」を開催。仮装して来園すると入園料が無料ということで多くの人でにぎわったそう。
1990年代後半からは東京ディズニーランドで「ディズニー・ハロウィン」など各地でイベントが開催されました。
2000年代、お菓子メーカーが相次いでハロウィン商戦に参入。店頭や街中でハロウィンの装飾が見られるようになる。
2010年代、SNSの普及により市場規模が拡大。仮装・コスプレのイベントとして日本式にアレンジされたハロウィンが行われています。
しかし、近年のハロウィンでは更衣室の不足やゴミの散乱、置き引きや痴漢行為などで逮捕者が出る始末…。
駐日アイルランド大使は「アイルランドでは伝統的に、家族単位で楽しみ、特別な食事を用意する。みんなで歌を歌い、家族の絆を強くしている」と本来のハロウィンの過ごし方について説明しています。
皆さんも、節度を守って楽しいイベントにしましょう。
おまけ
山口組ハロウィン
ヤクザが地域の子ども達にお菓子を配るという奇妙なイベントは1970年代、まだハロウィンの風習が知られる前から行われていました。
何も知らない外国人がお菓子を求めて訪ねて来たのがきっかけだそう。
現在では「暴力団が青少年に金品を渡す行為を禁止する条例」により、違法行為として禁止になっています。
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